お役立ちFRP用語集(2005年11月19日現在)

あ/い/う/え/お

アラミド 防弾チョッキなどの素材として有名、高強度・高弾性な繊維。ケプラーはデュポンの商品名。
FRP防水 軽量かつ耐久性、耐水性に優れた防水工法。
FRP Fiber Reinforced Plasticsの略 日本語訳:繊維強化プラスチック
SMC成形法 Sheet Molding Compoundの略、成形機や金型が高額なため、量産品に向いたFRP成形法の1種。
ポリエステル樹脂に様々な充填剤を混ぜシート状にした材料を使用する、プレス成形することにより高い寸法製を実現している。
※補修が難しく、一般のポリエステル樹脂やガラス繊維では修理できない。
EP エポキシ樹脂
MMA アクリル樹脂
綾織 カーボンやガラスクロスなどの織り方の種類、一般的に綾織は目崩れやすいが、型添え性は高い。
アセトン 洗浄力に優れポリエステル樹脂の硬化前に洗浄用として使われる。粘度調整のために希釈も可能だが5%まで。
99%以上の純度がある純アセトンが主だが再生アセトンなどもある。
※ネイルのリムーバも同様のもの。
オルソ系樹脂 ポリエステル樹脂のなかで最も普及している樹脂(オルソフタル酸が主原料)。Gタイプとも言われる。
耐熱性、耐薬品性は高くない。一般的な熱変形温度は70-90度。
イソ系樹脂 イソフタル酸を主原料とするポリエステル樹脂、耐熱性、耐薬品性に優れる。
当社の耐熱/透明タイプはイソ系樹脂。一般的な熱変形温度は90-110度。

か/き/く/け/こ

カーボン 炭素、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂と複合することにより軽量で強いCFRPとなる。
※主なメーカー 東レ/東邦テナックス/三菱レーヨンなど。
ガラスマット ガラス長繊維を(2.5-5cm)程度にカットし、バインダーで固めたシートです。FRPでは最も
一般的な強化剤です。
番手はu当たりの重量で表し、一般的には300番(g/u)〜380/450/600などがありますが
450番は標準的です。通常幅は1040mm/1860mmです。
ガラスマット
(カットマット)
ガラスマットを決められた幅にカットしてあるものを称します(スリットマットともいう)、10cm-30cm(5cm刻み)
で50cmぐらいまであります。
ガラスマット両耳 通常ガラスマットの端は真直ぐにカットしていますが、両端をぼさぼさに仕上げたガラスマット、防水や大型タンク
成形時にマットの端を重ねることにより継ぎ目をわかりにくくします。生産効率が悪いため割高です。片耳もあり。
防水用はラインが入っている物があります。
ガラスクロス ガラスのヤーン(糸)を生地に織ったものです。縦横の強度/張りを持たせることが可能になります。
番手はu当たりの重量で表し、一般的には100番(g/u)〜200などがありますが
輸入品はオンスで表すことが多い(1オンス約31g)/使用量はプリント基板用が最も多い、他内装など。
ガラスロービング ガラスの束を円形状に巻いたもの、スプレーアップ成形やフィラメントワインディング成形、SMCの強化剤などに使用、引きそろえのロービングとダイレクトロービングがあります、ハンドレイアップ成形の際、パテの代わりに補充剤として
も使用されています。
ガラスヤーン ガラスクロスの元となるもの細いガラスの糸。電線などにも使用されています。
ガラスフレーク/パウダー 充填剤や塗装に混ぜたりする場合もあります。アスベストと混同されることがありますが異質な物で発がん性はありません。
ガラス繊維の種類(1) Eガラス/ガラス繊維全体の9割以上を占めます。電気絶縁性/耐候性に優れる。
ガラス繊維の種類(2) Cガラス/化学的耐久性、耐酸性に優れます。サーフェイスマットなどの良く使われます。
ガラス繊維の種類(3) Sガラス/強度がEに比べ約35%も高い、サーフボードの成形などに良く使用されています。
硬化剤 ポリエステル樹脂系製品には共通で使用できる。MEKPOとも呼ばれています。ポリエステル樹脂には1-2%添加。
用途、環境に合わせ即硬化タイプ/遅硬化タイプなど、様々あります。
着色品とクリアがあり、着色品でも硬化/発熱段階で色は飛びます。
ゲルコート FRP特有の表面処理材、表面の美しい仕上げや保護の為に使われる。
一般的には成形型に塗布し、硬化後ポリエステル樹脂&ガラス繊維で積層しFRPと一体化させる。
一般的には白/黒/クリアなど、日塗工やサンプルで調色も可能。
耐熱性、寸法性に優れた型用などもある。
クラック 型のクラックが移る場合と製品自体に入る場合がある。 類似:クモの巣/ヘアークラック※クラックに比べより細かい
コアマット マイクロバルーン封入不織布、FRP構造物に挟み込むことで軽量かつ強度の優れたFRP製品が作ることができる。
厚みは1-5oまである。種類は様々高価だが型添えに優れたハニカム形状のものなどもある。

さ/し/す/せ/そ

サーフェイスマット ガラスの短繊維をランダムぬバインダーで固めた、非常に薄いガラス繊維のシート、重量は20-30g程度。
ゲルコートの裏などの使用しガラスマットのガラス目立たなくしたり、裏に貼って見た目を綺麗に仕上げる他、
耐蝕タンクなどの仕上げに使用します。
GFRP Glass Fiber Reinforced Plasticsの略 日本語訳:ガラス繊維強化プラスチック
CFRP Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略 日本語訳:(炭素繊維)強化プラスチック
促進剤 ナフテン酸コバルトが一般的、アニリンなどもある。
硬化剤と直接接触すると非常に危険。添加順は促進剤→硬化剤※同時添加は危険。
通常はポリエステル樹脂に含まれている※硬化剤を添加するだけで硬化するので2液の樹脂と呼ぶ。
促進剤が抜いているものは3液の樹脂と呼び、保存性に優れる。
収縮 ポリエステル樹脂単体としては7-10%収縮するが強化材との組み合わせにより収縮は低下するが○○○は収縮する。
スプリングバック ガラスマットが型に沿わず空洞ができる状態。
人工大理石 大理石風の板、ポリエステル樹脂にポリチップや水酸化アルミなどを添加し硬化させる。
キッチンカウンターなどに普及。原材料をウレタンやアクリルにかえた物もある。

た/ち/つ/て/と

チョップドストランドマット ガラスマットのことです。
チョップドストランド ガラスの束をカットしたもの、3-13ミリなど、工程やバインダーの種類により、熱可塑樹脂(ナイロンやPPなど)
の強化剤としても使用されます。
ちぢれ(ワニ皮) 主にゲルコートの硬化不良が要因で起こる。
炭素繊維 カーボンのこと、レーヨンポリアクリルニトリク・ピッチなどを原材料とする。現在世界的な供給難。

な/に/ぬ/ね/の

熱硬化性樹脂 FRPではほとんどが熱硬化性樹脂を使用します、不飽和ポリエステル樹脂/エポキシ樹脂/ビニルエステル樹脂
ポリウレタン/シリコンなどをしめす。熱可塑樹脂はPPやNYなどを称します。
熱可塑性樹脂 加熱することにより軟化して冷却すると固まる樹脂。
PP/ABS/NYなど。スーパーエンプラ=PEEK/ポリカなど
難燃性樹脂 車両やカプセルホテルなどに利用される。水酸化アルミなどを添加するタイプが多い。



は/ひ/ふ/へ/ほ

不飽和ポリエステル樹脂 ポリエステル樹脂と同じ意味。主成分の30-50%はスチレンモノマー。樹脂だけでは強度が弱い、ガラス繊維
などと組み合わせることで強靭な複合材となる。
ペアマット ガラスマットとロービングをポリエステルの糸などで留めペアにしたもの。
BMC成形法 Bulk Molding Compoundの略、SMCと比べ強度が低いが、表面平滑性、複雑な形の成形が可能。
SMCと同様に成形機や金型が高額なため、量産品に向いたFRP成形法の1種。
VE ビニルエステル樹脂
ビニルエステル樹脂 エポキシアクリレートといいエポキシをスチレンで希釈し使いやすくしたもの。
エポキシの優れた点と作業性を両立しています。
PU ポリウレタン
平織 カーボンやガラスクロスなどの織り方の種類、一般的に平織は目崩れがしにくが、型添え性は高くない。
ピンホール ゲルコート面などに生じた細かい穴。
引け ゲルコートが型の形状以上にへこみが合ったり、波打っている様子。
ふくれ 水ぶくれのような気泡のようなふくらみ。
白化 ガラス繊維への樹脂の含浸不良や水分が混入したことで起こる。
はく離 積層した層間やゲルコートと積層面が剥がれること。
フェノール樹脂 高い耐熱性、難燃性を有するが成形条件(硬化炉など必要)が悪い。


ま/み/む/め/も

CFRP Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略 日本語訳:(炭素繊維)強化プラスチック
目付け u当たりの重量などを示す。

や/ゆ/よ

UP 不飽和ポリエステル樹脂


ら/り/る/れ/ろ

ロービングクロス ガラスクロスの高強度版、船の成形や水タンクや耐蝕タンクなど剛性が特に必要な製品に使われます。
番手はu当たりの重量で表し、一般的には570番(g/u)800番などがありますが
離型剤 FRP成形には欠かせないツール。WAX(固形)やポリマー系、フィルム系などがある。
樹脂に添加するタイプもある。
ロービング ガラス繊維を束ねたヒモ状の物、使用目的によりスプレーアップ成型などに使う物と
ダイレクトロービングと呼ばれる引き抜き工法やフィラメントワインディング工法に使われる
タイプがある。ハンドレイアップでは鋭角部分などのガラス繊維が入りにくい箇所の補強など
としても使える。
2300/3460あたりが一般的だがg/1000mを表す。